唐招提寺(http://www.toshodaiji.jp/)
律宗
唐招提寺はこちらとこちら(続編)にもあります
写真は国宝 鑑真和上坐像です。
「誰でも知っている」といって過言ではない、大変有名なお像ですが、毎年、鑑真和上の命日にあたる6月6日前後の計3日間だけ開帳され、拝観することができます。
御影堂には故東山魁夷画伯が奉納された障壁画もあり、同時に特別公開されます。
そして…麻の戸帳がかけられる、と聞きましたので行ってまいりました。
今回、唐招提寺さんでは「几帳」ではなく「戸帳」と言われていましたので、ここでも「戸帳」と呼ぶことにします。
南大門 |
南大門の戸帳です。
通常、南大門には戸帳がかかっていませんが、大きな行事の時にはここにもかけられるようです。
素材は麻です。
文様は唐招提寺のとめ柄である2種類の宝相華ですが、染めてある色が、普段金堂にかけられているものはえび色(葡萄色)っぽいですが、これは灰みがかった黒茶のような感じです。顔料が違うのでしょうか、素材の違いでそうみえるのでしょうか…
いずれにせよ、素材の風合いといい、染め色といい、シブい!特別な日にふさわしく、引き締まる感じがします。
南大門の奥に見えているのは金堂です。こちらは、普段と同じ綿の戸帳がかけられていました。あとで、少しお話を聞いていたところ、やはりかけ替えはとても大変だそうです。
講堂です。こちらはいつもとは全く違う表情です。五色幕がかけられ、戸帳も普段は綿の花文様ですが今日は麻の、唐招提寺とめ柄の宝相華文様の戸帳がかかっています。五色幕の後ろにちらりと見えます。アップの写真も下に。
この五色幕の柄は唐草牡丹だと思います。
手前の棒には「幡」がかけられるのですが、あいにくの雨模様でしたので、「濡らすわけにはいかないもので…」ということでかけられていません。残念~
しかし、講堂の中には特別な幡がかけれれていました。それは、徳川綱吉の生母 桂昌院の生家の家紋「九つ目結紋」と「葵紋」がデザインされた幡です。
九つ目結紋はこのような紋です。桂昌院は多くの寺院に寄進をされていていますので、他のお寺でも同じように2つの紋をデザインしたものを見ることができます。幡自体は新しいものです。
この日は見ることができませんでしたが、講堂の上部にかかる華鬘(けまん:飾り)には桂昌院がご寄進された日付などが残っているそうです。
講堂出入り口 |
講堂の出入り口の戸帳です。
素材は麻です。南大門の戸帳と比べると大き目で宝相華の数も多いです。
戸帳は、かける場所に合わせたオーダーメイドなのですね。
特別な戸帳ですので、痛みも色あせもなくとても美しいです。
こちらは御影堂の入口(玄関)です。門にも、同じく菊花紋の麻の白い幕がかけられていました。
御影堂自体、現存する数少ない寝殿造りの建物として重要文化財に指定されています。
そして、鑑真和上坐像の特別開帳に合わせ、年に3日間だけ入ることができます。
こちらは、玄関からみた御影堂です。御影堂にも五色幕がかけられています。お庭には、幡をかけるための棒(?)も用意されています。
どんな幡がかけられるはずだったのか…また来年のお楽しみですね。
この五色幕にも柄があるのが見えるかと思います。アップにしてみると…
こちらも菊花紋でした。素材は絹のようです。五色幕にもいろいろな柄があるのですね。
さて、最後は「宝物殿」の戸帳です。こちらは「唐招提寺:続編(こちら)」で書いた、平成の大改修以前に使われていた鳳凰柄と同じではないかと思われます。
鳳凰が右向きと左向きがありますね。素材は綿です。